【剣盾S10シングル 最終900位1915到達ヤーティ】ヤロバレルを使わざるを得なかったこの環境
剣盾のシリーズ6シーズン10にて、自己最高の1900台と最終三桁順位をヤーティ(役割論理)によって達成できたのでひとまず構築を載せたいと思います。
まず怪しげなキノコが目に付くものの、投入の経緯も含め以下解説。
概要
シリーズ6の新環境、使えなくなったヤケモンはいたものの多くの天敵が消え去ったのなら数々のヤケモンが活躍し、ヤザンやヤシレを適当に回せば楽勝だろうと楽観していたが、実際のところは消え去った天敵により使われてこなかった別の天敵が代わりに現れ席巻しただけであったので本質に変化が無く、論理側は制限によって狭められた選択肢でこれらへの対抗を強いられたため序盤は構築難に陥り、自分はと言えばランク9からマスボ級まで38試合21敗と自己最大の苦戦スタートとなった。
多少慣れていき10日も過ぎた頃、『ヒートロトム』と『耐久のある草タイプ』の並びが環境に刺さっていることに異教徒パを使っていて気づいた為、これを基に論理での考察を再開。
考察の結果、草タイプとして抜擢されたのは環境を席巻する格闘タイプとフェアリーへの耐性を持ち、ヤケモンとして既に認定されていた『ヤズレイド』を採用し、環境に合わせて残りの4体も選択した結果
(連撃)
のようになり、最終的な並びとほぼ同じ形。当初これで完成としていたが、勝率は5割をやや切る程度と考察の割には平凡すぎた。そして原因はヤズレイドにあると分析。
ヤズレイドの選出率は高く役割対象への受け出しもできていたが、激しい打ち合いによって蓄積するダメージに耐え切れず最終的には役割対象を倒す前に倒れてしまう『過労死』が多く、火力と技範囲は良いものの、元々低めの耐久にHP振りを施した程度では環境に耐えうる耐久は得られなかった。その為別のヤケモンを模索する事としたが、「結局のところ草毒しかない」となり、ヤケモン候補外から強引にヤケモンとして仕立て上げるか、ヤズレイドで頑張るかという選択を迫られた。
この時の候補外の候補は…
1.フシギバナ(出禁)
→居たら興味があったかも。ダブルのせいで使用禁止とは惜しい存在。
2.ラフレシア
→C種族値は中々だが、物理耐久が足りなそう。鋼への打点がないのも問題。
3.モロバレル
→さいせいりょくが優秀で耐久は申し分ない。C種族値85は眼鏡ならギリギリ仮想敵に対応できそう。ただ技が4つ埋まらないほど貧弱。鋼への打点もたたりめかじだんだと本当に申し訳程度。
と、モロバレルは期待に応えられそうなものの技が4つ埋まらない点はなかなかの問題で、こんなのを真面目に使っていてはヤケモン使いとして失笑を買うのは火を見るより明らかなので、(育成だけは一応しておき)ヤズレイドを多少の改良を加えつつ使い続けるのが無難と判断し使い続けた。
が、やはり勝率が優れず、負け越しの借金が10に近づいた段階で限界。そして物は試しと『ヤロバレル』を採用した結果、負け越しが一瞬で消滅し4桁台に浮上。急激に手ごたえを握り始めた為、今期はコイツと心中することを決意した。
個別解説
選出率は数えていないので体感のみ
1.ヒートヤトム
努力値:H252 C252 D4(157-x-127-172-128-106)
性格:ひかえめ
持ち物:じしゃく
ごく普通のヒートヤトム。
今の環境では対リザードンが最大の役割であり、かみなり+磁石+ダイサンダーによってダイマリザをぴったり確1に持って行くことができる。10万ボルト()オボン()チョッキ()では成し得ない大技がヤケモンとしての持ち味となり、「攻撃は最大の防御」をまさに体感できる一体となった。来シーズンも使用するなら型はこれで間違いないだろう。
対リザ以外にも出番は多く、雑多なフェアリーやウインディ、ハッサム、エアームド、レアコイルや、悪の波動持ちを活かしてエーフィやらランクルスやらサマヨールやらガラルサニーゴやら、その他雑多な中堅やマイナーポケに一定の仕事をしてくれる為、「迷ったらとりあえず出す」という存在としてヤーティ内の潤滑油となり、派手な仕事はないものの渋さが光る存在であった。
パッチラゴンを誘うのは仕方ない所。
選出率は7割くらい。
2.ヤロバレル
努力値:H20 B236 C252(192-x-120-150-100-50)
性格:ひかえめ
持ち物:こだわりメガネ
採用したらランクが爆上げになってしまった罪深い主役。
環境トップのアシレーヌとマリルリと水ウーラオスの他、草ロトムや水ロトム、ガマゲロゲ、ルガルガン、ドサイドン等、「タイプだけなら」文句がなさ過ぎる役割範囲であるが、火力と技の少なさが論者にとっては食指が伸びない理由でもある。
ヤズレイドに比べると特攻は8割弱に相当し、火力自慢のヤズレイドの8割であれば多少我慢しつつもどうにか行けそうに見えるが、これを発揮できるのはあくまで同威力の『ヘドロばくだん』のみであり、残りの技はエナボとたたりめなので比較するのもおこがましい。
しかし上に挙げたように役割対象が高火力かつ大勢でありこれらを纏めて対応できるような高耐久が草毒タイプには求められており、ヤズレイドはこれに適応しきれずヤケモン運用に難儀した(あくまで自己評価)ため、草毒タイプでこれらの処理に期待できるヤケモン候補は実質コイツしか考えられず、火力に期待できないながらも採用せざるを得なかった。殴る権利はまず耐えないと生まれないのだ。
実際のところ勝率を大幅アップできた原因については高い耐久(特化ではないので過信は禁物)に加えて優秀なさいせいりょくによって過労死の心配が全くなくなり、序盤である程度激しく打ち合っても引っ込めている間に回復し試合後半でまた満を持して戻ってこれる為2体以上の役割対象に対応できる可能性が生まれたことと、有利対面で選ぶ技がほぼヘドロばくだん一択だったためヤズレイドに迫る火力を再現できた事で劣化を感じにくかったことが大きいと思う。(後ろから炎や草が受け出ることが多いためアシレやウーラオスとの対面では毒がほとんどの場合一貫する)
ナットレイの受け出しについては毒が効かないので多少面倒だが、たたりめが撃てる状況なら相手からの有効打がないので競り勝てる。
HPはさいせいりょく回復効率最大の3nとグラスフィールド回復効率最大の16nを両立する192に調整。残りは鉢巻ウーラオスのインファイトを2耐え(=暗黒強打を1耐え)する為に可能な限りBぶっぱとした。
ねごとはメガネとすこぶる相性が悪く、粉技も食らわない為意味がなさそうに見えるが他の技はメガネと関係がないじだんだ、イカサマか役割破壊性能皆無なかふんだんごしかなく、入れる気が沸かなかったので仕方ない採用であったが、ミロカロスやゲンガーが催眠ゲーを狙っていない訳ではないので入れても良い技だとは思う。(ダイウォール専用)
選出率は85%くらい。(ヤズレが過労死するわけだ)
3.ヤシレーヌ
努力値:H220 B36 C252(183-x-98-195-136-80)
性格:ひかえめ
持ち物:ものしりメガネ
技:ハイドロポンプ ムーンフォース エナジーボール サイコキネシス
水ヤケモンの主軸はヤーラオスのほうではあったのでいらない説もあったが、サザンドラやキングドラの処理や、一撃ラオスの対処にこのままでは困ってくる為補助として採用したが実力はやはり流石といった所。
持ち物はいのちのたまを持っていたが、パルシェンにやられる等の欠点があったため妥協してものしりを持つことになったが、さほど変化は感じないのでこれで良い。
サザンに対抗する駒なので特殊方面重視でHPをなるべく強化。wikiにも載っているダルマ意識の振り方を採用。
アシレの前でみがわり打ってくる人なんなの
選出率は3.5割くらい。
4.野菜丼
努力値:H252 A252 B4(222-211-151-x-75-60)
性格:いじっぱり
持ち物:たつじんのおび
重戦車ダイエース。とはいえ現環境は対策が厚く初期のようにダイマを切って勢いで3タテという事は無くなった。
ヤケモンの中では最大の対パッチ性能を誇るが、いじっぱり珠持ち火力馬鹿型パッチラゴンが増え始め野菜先生ですら受け切れない存在となった為、対抗策としてダイドラグーンを撃てるドラゴンダイブを採用。
相手のダイドラ連打に対しダイドラ→ダイアースで遂行し切るには帯がないと不可能なため必然的に持ち物は帯に。
4つ目の技はカビゴンとナットへ有効打として馬鹿力を入れたが、アイアントも見たいなら炎のパンツも候補。しかしカビゴンへの役割は比較的重要だったため入れることができず。アシレやウーラオスに刺せる雷パンツも有力視しているが技スペが…
選出率は6割くらい。
5.ヤビゴン
努力値:A252 B4 D252(235-178-86-x-162-50)
性格:いじっぱり
持ち物:ノーマルジュエル
技:メガトンキック じしん れいとうパンチ ヒートスタンプ
これまでのヤケモンが比較的物理受けに寄っていたため雑多な特殊受けとして採用した一体だが、受けに行く相手も雑多すぎて技のレパートリーが圧倒的に足りない。
リザードンやウルガモスを直接狙ういわなだれ、ニンフィアに強いヘビーボンバー、水ロトムや身代わりアシレ、水地に有効なタネばくだん、サザンやハピナスに撃つ馬鹿力、構築上対処が難しいエーフィやランクルスに効くDDラリアットどれも欲しい技ばかりで技構成はあれやこれやしていたが、最終的にこれに落ち着いた。
じしんは対ゴーストの他、対処が難しいストリンダーやレアコイル撃破のために必要と判断。ダイアースでラプラス等を凌ぐのにも使える。
れいとうパンツはオンバーンに手こずると面倒な為サクッと処理できるよう採用。ダイマすればヌメルゴンにも効く。
ヒートスタンプはナットで止まりたくないので採用。キュウコンへの打点としてもありがたい。
物理方面の受けは完全に諦めDぶっぱとした。選出率は5割くらい。
6.連撃ヤーラオス(通常個体)
努力値:H220 A252 D36(203-200-120-x-85-117)
性格:いじっぱり
持ち物:こだわりハチマキ
技:すいりゅうれんだ インファイト かみなりパンチ とんぼがえり
使っていて楽しかった一体。役割はラッキー、カビゴン、ナット、ダルマ、パルシェン、ウインディ、ドサイドン、ルガルガン等。対面処理ではホルードやウーラオスミラーの他、上を取れる相手にはハチマキ三連打を浴びせて強行突破を試みたり壁貫通を活かして戦えるなど前シーズンとは何だったのかという激しい活躍ぶりを見せた。
後半はサザンに突っ張ったりキュウコンのムンフォは確1でないことを利用して連打を決めたりとヤンキープレイが目立っていたが、超火力を押し付けて敵を減らせるのでそのほうが勝率が良かった印象。このような無茶が効くのも過労死しないバレルが後ろで控えているという安心感から来ている気がする。
ゴツメの餌食になりやすいのはご愛嬌。最初の有利対面は蜻蛉で逃げるのが賢い。がヤンキー突っ張りもあり。
選出率は6割くらい。技はあまり練っていないが来シーズンはバレルが増えそうなので炎のパンツや思念がありえるかもしれない。
プレイング解説
役割論理なので基本選出は特に無い。相手を見て刺さっていそうなヤケモンを選び残りで相性補完もしくは同じような役割のヤケモンを出し過労を防ぐ。
最初に説明したとおりバレルとヒトムの相性は絶好なので基本はセットで出すと良い。ただし一緒でなくても問題ない。(どっちだ)
ウーラオスやアシレーヌ先発が予想されるならバレルを先発。この場合再生力の回復が期待できるので有利対面を取った時点で分のいい勝負になる。
ダルマやホルードがいるならヤーラオス先発を優先したい。ただ裏にゴツメ持ちが控えていることが多く最初から連打は選ばない方が良い。
ラキムドー的な構築の場合はムドー先発が多い印象なのでヒトムを先発し即ボルチェンしヤーラオスを出す。相手が居座っているならムドーの機能が停止し有利。ラッキーに交代ならインファが炸裂し裏のムドーにも6割強入る。次のターンで撃破できるがダイマを切られる可能性があるのでここは落ち着いてヒトムに引くことで有利。この手の構築を瞬殺する事でいい感じにレートが稼げた。
先発が誰か分からない時はウーラを投げる事が多く、先述のヤンキー戦法の見せ所でもある。
相手にパッチラがいるときが難しく、ドサイドン対策が厚すぎる相手は野菜の選出を回避するのも手。こちらのドサイを見て相手がパッチラを出さない事が良くあるので分のいい賭けになる。
野菜がいない時に出されるとまず勝てないが、ヤシレとパッチラの対面では居座りが功を奏す場合が五分くらいの確率で存在する。非常手段。
戦績・あとがき
↓
1万位台を切ったときの戦績→最終戦績までで63勝44敗。最終順位は900位ぴったりのキリ番を見事手に入れた。
何度見ても実感が湧かないが踏み入れたことの無い1900台のレートに登れたことをまず嬉しく感じる。その気持ちは記事の厚さからも読み取れるかと思う。上位に食い込む事によるプレッシャーは今まで無かったので最終日に3桁に食い込んだ段階でそれ以上の追求はしなかったが、今後はこの空気に慣れていく事でさらに上位を狙えたらと思う。
また新たな環境においてヤロバレルという新しく有効な発見がひとつできたことも誇らしく思う。
ただしだからといってヤケモン足りうると主張するにはさらなる精査が求められると思うので(といっても主張するつもりはないが)、本当に使えるのかどうかはレンタルするなどして確かめてもらいたい。
ちなみに、ヤロバレルの色違いは普通に厳選している途中で出てきました。ヤケモンとしてしか使われない過酷な運命の元にどうして生まれてきた…
以上。読んで頂いて感謝します。